私たちが生きてきた時代の流れは、戦後からずっと効率を求めてビジネスが動いてきたように思います。
会社の経営者は、より多くの利益を上げるために効率化を多面的に改革してきました。
リーズナブルにスピーディーに物を作るには機械化を進めて効率化を推し進めてきました。
早い!安い!という効率化が進み、便利な世の中になり何でも手に入るようになりました。
そうして今の世の中ができあがって私たちは数多くの恩恵を受けています。
さて、効率化が進み過ぎて失ったものはないでしょうか?
たとえば、保温材の入った硬質プラスチックのマグカップは安いし便利で重宝ですね。
でも、コーヒーを飲むならば、作家さんがつくった手作りのマグカップと、どちらが美味しいと思いますか?
同じコーヒーを入れても美味しさが違うのはなぜでしょうか?
化学物質でつくられたマグカップと自然に近い土で創ったマグカップ・・・
自然のものは互いに良さを引き立て合うことができます。
作家さんの制作課程での想いも込められています。
使う人の愛着という想いもマグカップに入っています。
それがすべて調和して美味しさに繋がっているのです。
化学繊維の既製品のセーターと純毛の毛糸で編んだ手編みのセーター、どちらを着てみたいですか?
どちらに愛着がわきますか?
答えは言うまでもありませんね。
既製品や工業製品は安いしきれいで使いやすいけれども、ぬくもりに欠けてしまいます。
着心地は格段に違うでしょう。
現代は効率化が行き過ぎてしまったために、職人さんの手作りのものは高価でなかなか手に入らないようになってしまいました。
安くて便利な工業製品に囲まれて生活している私たちは、それが当たり前だと認識しています。
自然に近いものに囲まれて生活する心地良さを忘れてしまっているのです。
森の中に入った時の心地良さや癒され感・・・
私たちは毎日の生活の中にその心地よさを取り戻したいと考えています。
だから、家光清風では行き過ぎた効率化を少しあえて非効率にすることを大事にしています。
あえて面倒な自然素材による手づくりという非効率的なことに挑戦していきたいのです。
住まいは人間の皮膚の一部でもあるから身体への影響が大きいからです。
人間も地球から見たら自然素材の一部ですから自然素材と人間が引き立て合います。
非効率に手間をかけるとパワーあるれるエネルギーも生まれます。
住まいは、人間の皮膚と空間の空気が触れ合う場所です。
良質の空気が人間をつくります。
人が長く過ごす住まいだからこそ、ぬくもりのある手づくりに、あえて非効率こだわりたいのです。
そして、高価で手に入らないのではなくリーズナブルにも挑戦していきたいのです。
そんな想いから、みんなで一緒につくる報酬定額制が生まれました。
お客さまは住まいをつくるチームの主役です。
その主役であるお客さまが細かいことまで納得して決定していく過程が必要だと考えました。
主役であるお客様に、ひとつひとつを丁寧に想いを込めて関わりを持っていただくことを大切にしていきます。
私たちがやってしまえば簡単に終わることも、あえて面倒な方法を選択して挑戦していきます。
それが、よりよい住まいをつくることだと信じているからです。